■人類の進化
生物としての人間の特徴を理解するとともに、それに対する社会の受け止め方について考えることを目標とする。
試験100% Canvas LMSによる中間試験2回(各成績の25%)、期末試験(成績の50%)を実施する。 期末試験は試験期間に行う。(15回目の講義ではない。)
受講するにはCHIPSによる抽選に当たる必要がある。加えて、LMSで履修を希望する旨のメールを送ること。 抽選に応募していなくても、希望する旨のメールを送ることで、受講が認められる場合がある。
教科書は、井原泰雄,梅﨑昌裕,米田穣の『人間の本質にせまる科学:自然人類学の挑戦』(東京大学出版会 2021年) なくても問題なし。
この科目は文理学部のDP及びCPの3、4、5に対応している。
外人にあるまじき日本語の上手さ。ほぼ日本人。
履修を希望する者はLMSでその旨のメールを送ること。
我々は何者で何処から来て何処へ行くのか?→人類学の誕生
練習試験を行う。(成績評価には含まれない。)
進化論と世界観 進化論も一種の創世神話。しかし、科学的である。
進化のある世界観 ヒトは他の類⼈猿から分岐して進化してきた霊⻑類の⼀種 ⽂化と道具使⽤と社会的協⼒を⼤きく拡⼤させて、地球上のあらゆる環境に適応して進化してきた。
進化のある世界観
進化のない世界観(中世ヨーロッパの場合) 中世ヨーロッパにとって「世の中の秩序」は固定されていた。 Scala naturae(英語:Natural Scale)=Great Chain of Being 中世ヨーロッの世界観:Ladder of Intellect(知性の階段) God「神」 Angel「天使」 Heaven「天国」 Human「⼈間」 Beast「獣」 Plant「植物」 Flame「炎」 Stone「⽯」 進化のない世界観の特徴 ⽣物種は固定されている。 創世期に全ての種が創造される。 それぞれ別々に創造される。 種は変化しない。 種は絶滅しない。 新しい種はない。 進化論のない世界観は⽇常の観察とはさほど⽭盾しない。
進化のない世界観(中世ヨーロッパの場合) 中世ヨーロッパにとって「世の中の秩序」は固定されていた。 Scala naturae(英語:Natural Scale)=Great Chain of Being
中世ヨーロッの世界観:Ladder of Intellect(知性の階段)
進化論の前夜の時代 ⽣物は変化するのではないかと薄々感じられていた。 ・化⽯が発⾒される。(昔に⽣きていた⽣物が絶滅した痕跡、実は古代から世界中に記録あり) ・家畜・作物の品種改良(⽣物は変化しうる。) ・地質学の発展により「地球は古い」と認識されるようになる。(⻑い年⽉を経て地層が蓄積する。) ・⾃然史の研究が進み、世界の⽣物多様性が認識されるようになる
進化論 Theory of Evolution ⾃然淘汰説の提唱者 ・Charles Darwin チャールズ・ダーウイン 1809‒1882 ・Alfred Russel Wallace アルフレッド・ウオーレス 1823‒1913 ダーウイン著:「種の起源」
進化論 Theory of Evolution ⾃然淘汰説の提唱者 ・Charles Darwin チャールズ・ダーウイン 1809‒1882 ・Alfred Russel Wallace アルフレッド・ウオーレス 1823‒1913
ダーウイン著:「種の起源」
進化のある世界観 ⽣物種は常に変化する。 ・種(species)は変化する。 ・種分化(speciation)によって新しい種が発⽣する。 ・種は時に絶滅する(extinction)。 ・⽣命は地球上に⼀回だけ発⽣、現存する⽣命は全てその⼦孫 ・全ての⽣命は系統的に繋がっている。 ただし、進化論は進化のみではない。
進化論:⾃然淘汰説とは何か? 19世紀当時の哲学的問題:進化を認めたくても ⽣物が変化する必然性が⾒えない。 適応を説明できない。(適応は神様の知恵?)
進化論:⾃然淘汰説とは何か? 19世紀当時の哲学的問題:進化を認めたくても
ダーウイン・ウオーレスの進化論は3つの要素の融合:①進化 ②適応 ③⾃然淘汰 「⾃然淘汰 Natural Selectionによる環境への適応 Adaptationの結果として⽣物は進化する。」 ⾃然淘汰説は徹底した結果主義:⽣物は⽣息地のその場その時の環境に適応しながら進化する。
進化思想の寄り道:直線的進化 ゴールに向かって進む直線的進化 Linear evolution 19世紀の進化思想 進化は「世の中の秩序」を反映する。 進化は決まった段階を通過する。 進化は決まった⽅向性やゴールがある(Teleology ⽬的論) ゴールに向かって直線的に進む。 「進歩」や「発展」や「向上」の思想と結びついていた。 古い段階がまだそのまま世の中に残っている。 進化の経緯をもって「世の中の秩序」を説明・正当化しようとする。
進化思想の寄り道:直線的進化 ゴールに向かって進む直線的進化 Linear evolution
現代の進化思想:徹底した系統発⽣主義 現存種はみな同じ時間を進化しているので「より進化した種」はない。 全ての種は独⾃の新しい派⽣形質を獲得して進化してきた。 重要単語 系統 Lineage 系統発⽣ Phylogenesis
現代の進化思想:徹底した系統発⽣主義 現存種はみな同じ時間を進化しているので「より進化した種」はない。 全ての種は独⾃の新しい派⽣形質を獲得して進化してきた。
現代の分類学:分岐学 Cladistics 「枝わかれ」を客観的に⾒なす。「系統」を強調、「枝」に名前をつける。 分岐学的には恐竜はまだ生き残っている。(恐竜の子孫の鳥類が生き残っているため) 関連単語(覚えなくて良い) Clado︓ギリシャ語の「枝」 Cladogram︓枝分かれ図
現代の分類学:分岐学 Cladistics 「枝わかれ」を客観的に⾒なす。「系統」を強調、「枝」に名前をつける。 分岐学的には恐竜はまだ生き残っている。(恐竜の子孫の鳥類が生き残っているため)
進化思想:⽤語の整理 表現単語和訳・解説今は使わない概念や表現Teleology⽬的論、進化の⽬的やゴールPrimitive‒Advanced原始的、遅れている−進んでいるLess evolved‒More evolved進化していない−より進化したLower‒Higher下等−⾼等現在使う表現Ancestral‒Derived祖先−派⽣Plesiomorphic‒Apomorphic祖先形質−派⽣形質要注意(特定の形質のことならば許される。)Simple ‒ Complex単純-複雑(特定の形質ならば許される。)Teleonomy⽣物個体はゴールを持ちうる(例えば繁殖成功)。進化全体にはない。
進化思想:⽤語の整理
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