<a href="https://nichidaibunrigojokai.swiki.jp/index.php?cmd=related&page=%E8%BF%91%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%AD%A6%E5%8F%B2%28%E4%B9%85%E7%B1%B3%E4%BE%9D%E5%AD%90%29">近代文学史(久米依子)</a> をテンプレートにして作成
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近代文学史(久米依子)
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#include(日本文学史・日本文学講義項目,notitle)
#contents
|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|520|c
|BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):''分類''|''国文学科選択必修A...
|区分|[[国文学科]]科目|
|履修形態|一般(人数過多の場合は抽選)|
|履修条件|二年生以上|
|単位数|2|
|講師|[[久米依子]]|
|学位等|学士(文学)|
*概要 [#Gaiyou]
|>|コース|区分|h
|[[教職課程>教職コース/教職課程]]|国語科教員|選択必修|
|~|書道科教員|選択|
|>|[[日本語教育課程>日本語教育コース/日本語教育課程]]|選択|
明治・大正期の文学の展開について、代表的作家作品や文学思...
また、昭和初期までの文学史の流れを確認する。
#br
教科書なし。プリントを配る。
複数の課題と最終レポートが60%、授業内で示す課題の提出が40%
#br
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP2...
|>|欠席の扱い|h
|[[教育実習]]|必要書類を提出すると、欠席がなかったことに...
|法定伝染病|~|
|入院(長期間)|考慮|
|就職活動|~|
|法定伝染病以外の病気|欠席の連絡は不要(欠席扱い)|
*講師の印象 [#Inshou]
*令和八年度(2026年度) [#h81d5434]
#style(class=submenuheader){{
**前期 [#x8576bd6]
}}
#style(class=submenu){{
|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|520|c
|BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):授業形態|対面授業|
|日程/教室|月曜日 三限目/3206教室(三号館二階六番教室)|
>''最終課題(追加)''
以下の1~4にすべて答える。(引用字数の上限はなし。)
+
プリントの「[[たけくらべ>https://www.aozora.gr.jp/cards/0...
近代小説としてどのような特色のある描き方がされているか。
プリントに載せた2つの小説の本文を2つとも、20字以上引用し...
その場面がどういう場面であるかの説明もしながら、授業内容...
+
日本的な自然主義文学と漱石・鴎外(後期)の文学との大きな...
プリント掲載の漱石・鴎外(後期作品)のそれぞれの作品の一...
+
日本の「私小説」はどのような社会状況によって生まれたのか、
また大正期の代表的「私小説」作家たちは、どのような事態を...
授業で紹介した(プリントに掲載した)「大正期私小説の系譜...
プリントで示した具体的な行動を説明しながら回答せよ。
+
朔太郎の詩「死」は何をどのように表現していると考えられる...
#region(ヒント)
''ヒント''
+
前近代において色恋という概念はあったものの、恋愛という概...
しかし、美登利とお力は恋愛感情を持った人物である。(近代的)
そして、売春婦である。(下層階級や賤職と見做される)故に不...
+
日本的な自然主義文学は社会問題よりも私的問題を中心に描く...
夏目漱石の文明批評性について言及すると良し。
また、森鴎外の『最後の一句』と大逆事件との関係にも言及す...
+
明治維新によって前近代的陋習が撤廃された。しかし、まだ家...
これらからの解放を私小説は目指した。
プリントに書かれたものにのみ言及すること。
|プリントで紹介された作家|プリントで逸話と一緒に紹介され...
|徳田秋聲|「黴」「假装人物」|
|宇野浩二|「苦の世界」「軍港行進曲」「思ひ川」「枯れ木の...
|葛西善藏|なし|
//『子をつれて』『哀しき父』
|廣津和郎|なし|
//『明るみへ』
+
萩原朔太郎は医者の家系に生まれ、医者になることを期待され...
その苦悩に言及すること。
#endregion
***第一講目の内容 [#fdc92c1c]
''★前近代から近代へ''
#br
前近代の特徴⋯身分制,移動の制限(上流階級も下層階級も土地...
日本では上からの改革で解消。
しかし、因習が残る。(例:家父長制→親の許しがなければ結婚...
***第二講目の内容 [#n08a0053]
#region(近代以前の文学)
''★近代以前の文学''
#br
>''滝沢馬琴の&ruby(よみほん){読本};『南総里見八犬伝』''
https://www.fumikura.net/text/hakkenden.html
※伏姫という名前(人+犬)がその運命を暗示している。
-儒教思想の勧善懲悪
→仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌
-非現実的で荒唐無稽
→呪われた犬とか、八つの宝玉とか
→死に際に長々しい台詞を言い切る。
-二人称的語り(誰かに言い聞かせているような形)
→本は一人では読まず、周りの人に読み聞かせ、みんなで楽しむ...
-思いを全て言う。
→例えば、謀を巡らせた悪者が何故か最後にネタバラシをする。
→近代文学における「内面」がない。日本の文学に「内面」が現...
#endregion
#region(啓蒙期の文学)
''★啓蒙期(幕末から明治初期)の文学''
#br
>''戯作''
具体的には、「うがち」「茶化し」「見立て」といった方法で...
文章とは芸的に洗練されていた。
&ruby(かながきろぶん){仮名垣魯文};の『西洋道中膝栗毛』や...
『西洋道中膝栗毛』⋯西洋について面白おかしく紹介する本。
『安愚楽鍋』⋯当時流行した牛鍋屋とそこの客について面白おか...
>''続き物''
新聞の発達に伴い、連作の読み物が現れた。
社会的事件を戯作の手法で書いたものが多く、続き物と呼ばれ...
>''翻訳小説''
江戸以来の「戯作」に対して「小説」という文学を教えた。
&ruby(にわ){丹羽};&ruby(じゅんいちろう){純一郎};が翻訳し...
>''政治小説''
政治意識が高い人々が書いた。
自由民権運動の一環としての性格を持つ為、民族の独立や民主...
政治小説は、それまでの娯楽性が多分に含まれた小説と一線を...
例:『佳人之奇遇』
(主人公は米国が独立を達成したことや女性が政治について考え...
#endregion
***第三講目の内容 [#hf9eb7d0]
''★新体詩''
>''新体詩''
明治後期に口語自由詩が現れる以前の文語定型詩。
多く七五調で、明治15年(1882)に外山正一らの「新体詩抄」...
やがて近代詩の確立とともに単に「詩」と呼ばれるようになっ...
↑長い和歌という感覚だった?
森鴎外が詩はもっと美しいものだとして反対⇨『於母影』
#br
''★小説''
>''坪内逍遥『小説神髄』''
明治一八~一九年(一八八五‐八六)刊。小説の改良をめざし、...
勧善懲悪主義など小説の功利的な見方を排し、人間の内面を描...
世態、人情、風俗などを写実的に表現することを主張。近代に...
→人情の描写は小説の大事な役目
>''[[二葉亭四迷『浮雲』>https://www.aozora.gr.jp/cards/00...
明治20~22年(1887~1889)発表。
明治中期の功利主義や官僚制の中で挫折ざせつしていく青年の...
近代写実小説の先駆とされる。
→大いに手本とされた。
//#hr
//#br
//#region(森鴎外)
//''森鴎外''
//https://moriogai-kinenkan.jp/modules/contents/index.php...
//森鴎外記念館
//本名森林太郎。1862(文久2)年、代々津和野藩の典医を務める...
//10歳のとき父と共に上京し、ドイツ語を学び東京大学医学部...
//大学では医学を学び、卒業後陸軍軍医となりました。1884(明...
//帰国後は軍医としての仕事のかたわら、小説「舞姫」「雁」...
//医学・文学の評論や小説・戯曲等の翻訳、ヨーロッパ文学の...
//1907 (明治40)年には陸軍軍医総監・陸軍省医務局長に就任、...
//陸軍を退職した翌年からは、帝室博物館総長兼図書頭の職に...
//千駄木団子坂上にあった「観潮楼」には家族とともに30年間...
//#endregion
***第四講目の内容 [#u148168a]
#region(舞姫)
''舞姫''
>''『舞姫』に描かれているもの''
社会法則に縛られる若者
自由な気持ちに蓋⇨社会問題を描く。
愛情の挫折
主人公は幸せになれない。(近代文学に多い。)
>''浪漫主義''
ロマン(理想)を追求する文学の潮流
『舞姫』にも見られる。
>''浪漫主義の始まり''
啓蒙誌『女学雑誌』⇨『文學界』
女学とは明治女学校(キリスト教系の学校)のこと。
『文學界』は浪漫主義運動の中核になった。
>''北村透谷''
自由民権運動から文学へ転向し、浪漫主義の立場に立って硯友...
//当時、Loveの翻訳語として「恋愛」がやっと定着しかけ、
『厭世詩家と女性』で恋愛こそが人生の秘密を解く鍵であると...
#endregion
#region(擬古典主義文学と硯友社)
''擬古典主義文学と硯友社''
>''擬古典主義''
欧化の熱が冷め、国粋主義的風潮が現れた。
日本の古典を再評価する傾向が見られ、西鶴・近松の発見に繋...
>''尾崎紅葉''
帝国大学国文科中退。1885年(明治18年)、山田美妙らと硯友...
『二人比丘尼色懺悔』で認められ、『伽羅枕』『多情多恨』な...
特に『金色夜叉』は人気過ぎて連載を終わらせられなかった。(...
>''『金色夜叉』''
金の力よりも愛情を肯定した未完の大作
#hr
(あらすじ)(出典:フリー百科事典『ウィキペディア』)
高等中学校の学生の間貫一と寄寓先の娘お宮は許婚どうし。皆...
宮は、かるた会で銀行頭取の息子である富山唯継に見染められ...
#br
貫一は悲憤して、静岡県の熱海海岸で
「一生を通して、一月十七日は僕の涙で必ず月を曇らして見せ...
と言葉を投げて宮と別れ、学業を廃して、行方をくらます。貫...
強欲非道な高利貸である鰐淵の手代となり、残酷な商売に従事...
宮は、富山と結婚し、金に目がくらむ一方で、胸の飢えは満た...
#br
4年後、2人は相見て、宮は、貫一の恨みを解くためにこの境遇...
貫一は、鰐淵が火事で死んだので仕事を受け継ぎ、宮の悔悟の...
しかし、親友の荒尾譲介から、宮の心情を伝えられて貫一も心...
暁の悪夢のなかで、悔悟の自殺をした宮に、赦すという言葉を...
#br
心はますます苦しくなるが、用事で塩原へ出向き、温泉宿の隣...
その女は富山唯継の餌食になろうとしたものであり、貫一は宮...
>''泉鏡花''
金沢の生まれ。尾崎紅葉に師事した。
『夜行巡査』『外科室』で評価を得、『高野聖』で人気作家に...
江戸文芸の影響を深く受けた怪奇趣味と特有のロマンティシズ...
耽美派の源流。
#endregion
***第五講目の内容 [#yc946789]
>''『文學界』''
キリスト教系浪漫主義
恋愛を重視する考えは、日本にはなかった。(色恋という概念は...
>''浪漫主義の流れ''
森鴎外:ドイツで学ぶ。後に歴史小説や反自然主義小説へ
泉鏡花:幻想的な作品を書く。恐らく独自で浪漫主義のような...
北村透谷:『文學界』の人。
樋口一葉:女流作家
#region(樋口一葉)
''樋口一葉''
>''樋口一葉の経歴''
公立本郷小学校に入学するが、幼少のためにほどなく退学し、...
引っ越しのため、私立青海学校に転校する。
高等科第四級を首席で卒業するも、上級に進まずに退学した。
母が女性に学業は不要だと考えていたからだという。⇨学歴がな...
父の計らいで中島歌子の歌塾「萩の舎」に入門。
#br
兄と父が死に女家長となる。学歴がないのも影響し、生活苦に...
#br
「萩の舎」同門の姉弟子である田辺花圃が小説を出版し、多額...
『東京朝日新聞』専属作家の半井桃水を訪ね、師事することに...
しかし、二人の仲を噂する醜聞が「萩の舎」で広まり、中島歌...
#br
生活苦打開のため1893年(明治26年)7月、吉原遊郭近くの下谷...
後に商売が苦しくなり、店を引き払った。
1895年(明治28年)から大きく評価され始めるが、翌年死去。
>''『たけくらべ』''
1895年(明治28年)1月から翌1896年(明治29年)1月まで『文...
>''『にごりえ』''
銘酒屋の私娼お力が、落ちぶれて妻子とも別れた源七と死ぬ(無...
「にごりえ」とは、濁った川のこと
#endregion
#region(詩歌)
''詩歌''
>''正岡子規''
結核を患っており、喀血して口の中が血で染まった己を、嘴の...
写生俳句を唱え、俳句の革新に努めた。
>''月並俳句''
近世末期から明治24,25年頃までは、俳壇で月並俳句が流行って...
月並俳句は芭蕉崇拝に傾くだけで、言葉の遊戯に終わっていた。
正岡子規の写生俳句は近代のリアリズムに呼応。
#endregion
***第六講目の内容 [#de1556e9]
#region(月並俳句とその革新)
''月並俳句とその革新''
鶏頭の十四五本もありぬべし
いくたびも雪の深さを尋ねけり(正岡子規)
生活や思いなどを詠む。(写実・写生)
#br
正岡子規は俳句の改革を行った後、短歌(当時は和歌と呼ばれて...
俳句と同じく写実を主張し、当時の和歌を詰まらないものと批判
また、万葉集を推奨した。(万葉集は実景を詠む歌が含まれてい...
⇨『歌よみに与ふる書』
写実派短歌の始まり
#br
やがて賛同する人々が集まる。
正岡子規は根岸短歌会を結成
短歌雑誌『アララギ』(根岸短歌会の機関誌『&ruby(あしび){馬...
#br
>''石川啄木(『明星』派)''
生没:1886年(明治19年)〜1912年(明治45年)
『明星』に寄稿する浪漫主義詩人として頭角を現し、満19歳で...
1910年に刊行した初の歌集『一握の砂』は生活に即した新しい...
#endregion
#region(浪漫主義から自然主義へ)
''浪漫主義から自然主義へ''
>''島崎藤村''
生没:1872年(明治5年)〜1943年
『文学界』に参界し、ロマン主義に際した詩人として『若菜集...
さらに、主な活動事項を小説に転じたのち、『破戒』や『春』...
作品は他に、日本自然主義文学の到達点とされる『家』、姪と...
父である島崎正樹をモデルとした歴史小説の大作『夜明け前』...
>''島崎藤村の生涯(概要)''
神奈川県の横須賀市で庄屋を務める島崎家に四男として生まれ...
父の教育方針で、末っ子だったが教育を受けられた。
小学校卒業後、進学予備校で学び、明治学院本科(明治学院大...
明治学院ではキリスト教の洗礼を受けた。
#br
卒業後、『女学雑誌』に訳文を寄稿するようになり、二十歳の...
しかし、教え子を愛したが為に辞職する。
→女学校に通うお嬢様には許嫁が大抵いる。
1894年に女学校へ復職したが、透谷が自殺。翌年には再び辞職。
#br
1896年9月8日、東北学院の教師になる。
第一詩集『若菜集』を執筆、これを発表し、「晩藤時代」と称...
やがて小説へ転身し、『破戒』を執筆した。
夢想しても、届かない。⇨自然主義
#br
>''与謝野晶子(概要)''
生没:1878年(明治11年)〜1942年(昭和17年)
雑誌『明星』に短歌を発表しロマン主義文学の中心的人物とな...
著作には『みだれ髪』や『君死にたまふことなかれ』がある。
>''『みだれ髪』''
与謝野鉄幹との激しい恋愛の過程で生み出された歌集。
恋愛は「はしたない」「親への反抗」とされた見方に逆らう内...
#br
与謝野鉄幹との激しい恋愛⋯最終的に鉄幹の妻は身を退いて離婚...
#endregion
***第七講目の内容 [#acbd7a33]
#region(自然主義文学)
''自然主義文学''
>''自然科学主義''
自然科学のように、冷静に客観的に、人間や社会を見る考え。
フランスが発祥。
#br
⇨リアリズム(妄想やフィクションを排除)の徹底
やがて人間や社会を批判的に見るようになった。
浪漫主義と対立
自然主義的な『破戒』(島崎藤村)は文壇に大きな衝撃を与えた...
それより前に『忘れえぬ人々』(国木田独歩)は誕生した。
日本では独自の文学として生成していったようである。
>''国木田独歩''
浪漫主義文学の人
『忘れえぬ人々』は図らずとも自然主義文学の先駆けとなった。
『牛肉と馬鈴薯』から作風は次第に自然主義に移っていった。
>''『忘れえぬ人々』''
ただ見かけた黙々と働く人々に主人公は共感を抱く。
⇨プロレタリア文学に繋がる社会問題意識
//社会の中の底辺への共感や共に生きているという感覚と孤独...
>''『破戒』''
島崎藤村が1906(明治39)年に自費出版
自費出版で金に困るようになり、子供が病気になっても治療し...
#br
(あらすじ)
明治後期、信州小諸城下の被差別部落に生まれた主人公・瀬川...
その戒めを頑なに守り成人し、小学校教員となった丑松であっ...
丑松は、猪子にならば自らの出生を打ち明けたいと思い、口ま...
やがて学校で丑松が被差別部落出身であるとの噂が流れ、更に...
その衝撃の激しさによってか、同僚などの猜疑によってか、丑...
そして丑松はアメリカのテキサスでの事業を持ちかけられ、ひ...
>''田山花袋『蒲団』''
島崎藤村の影響を受けて書かれた。
作者の実話を元にした作品→作家自身の告白ではないか?
/////ここから日本の小説は不思議な
#br
(あらすじ:[[フリー百科事典『ウィキペディア』>https://ja....
34歳くらいで、妻と3人の子供のある作家の竹中時雄のもとに、
横山芳子という女学生が弟子入りを志願してくる。
始めは気の進まなかった時雄であったが、
芳子と手紙をやりとりするうちにその将来性を見込み、師弟関...
時雄と芳子の関係ははたから見ると仲のよい男女であったが、...
時雄は監視するために芳子を自らの家の2階に住まわせることに...
だが芳子と秀夫の仲は時雄の想像以上に進んでいて、怒った時...
時雄は芳子の居間であった2階の部屋に上がり、机の引出しをあ...
夜着の襟のビロードの際立って汚れているのに顔を押附けて、...
性欲と悲哀と絶望とにたちまち胸をおそわれ…芳子が常に用いて...
冷たい汚れたビロードの襟に顔を埋めて泣く。
⇨情けなさや性を露悪的なまでに描き出した内容が大きな反響を...
『破戒』などでは書かれなかった人間の中の嫌なところを余さ...
これを真似る作家(島崎藤村など)が現れた。
#endregion
***第八講目の内容 [#ub56db6e]
『蒲団』 ⇨劣情を描く。これを機に、自然主義文学についての...
#region(反自然主義文学)
''反自然主義文学''
>''島崎藤村『春』''
自伝的作品(作者の実体験が反映されているように見える。赤...
親孝行(重要視されている道徳)よりも自分の人生を選んだ。
以降、日本の自然主義は社会問題よりも私的問題を中心に描く...
本来は社会問題を描くことが第一だった。
-理由
--社会問題をリアルに描くというのは大変
--個人の内面の方が書きやすい。
--社会問題を書くことへの問題視(内務省による制限:伏せ字...
#br
また、フィクションが入っているにも関わらず、作者の実体験...
その結果、日本の小説は作者の実体験として読まれることが多...
⇨私小説へ(まだ私小説ではないが、いずれ私小説と呼ばれる。)
//教科書によっては、その読み方しか載せていないことも。
|浪漫主義|自然主義|h
|理想が実現しない苦しみ。|無理想・無解決(淡々と終わる。)|
//>''森鴎外の復帰''
//明治四十年代から小説を再び書き始める。
//森鴎外は内面を描く自然主義文学を苦々しく思っており、ま...
///陸軍軍医総監になった。
>''明治四十年代''
明治天皇崩御への危機感と大正天皇が病弱なので不逞の輩が騒...
森鴎外が小説を再び書き始めた。
>''大逆事件''
天皇暗殺計画を立てたとして、十四人に死刑判決が下った事件
実際に暗殺計画はあったものの、妄想的であった。
また、逮捕(そして処刑)された人の中には、宿を貸した程度の...
森鴎外は弁護人と知り合いだったので、逐一情報を仕入れられ...
>''『かのように』(森鴎外)''
義務や道徳は実際にはないが、危険が生じるので、あるかのよ...
理想もノンフィクションもない。浪漫主義でも自然主義でもな...
⇨反自然主義文学
森鴎外は浪漫主義から反自然主義文学へ、更に歴史小説へ行っ...
>''『最後の一句』(森鴎外)''
「お上に間違いはない」→大逆事件への皮肉?
#endregion
***第九講目の内容 [#m76e3eca]
#region(夏目漱石)
''夏目漱石''
夏目漱石の小説は社会批判の更に奥にある、文明批評性を持つ。
>''夏目漱石の経歴''
-1867年(慶応3年)
江戸牛込馬場下横町(現・東京都新宿区喜久井町)に父の夏目...
生後間もなく四谷の古道具屋に里子に出された。しかし、姉が...
-1868年(明治元年)
塩原昌之助の養子となり、塩原姓を名乗る。
-1874年(明治7年)
養父の昌之助と養母のやすが不和になり、一時喜久井町の生家...
-1887年(明治20年)
長兄と次兄が共に肺病のため死去。建築から文学に志望変更。
-1888年(明治21年)
塩原家より復籍し、夏目姓に戻る。
第一高等中学校予科を卒業。英文学専攻を決意し本科一部に入...
-1890年(明治23年)
第一高等中学校本科を卒業。
帝国大学(後の東京帝国大学)文科大学英文科入学。文部省の...
-1892年(明治25年)
東京専門学校(現在の早稲田大学)講師となる。
-1893年(明治26年)
帝国大学卒業、大学院に入学。
高等師範学校(後の東京高等師範学校)の英語教師となる。(...
-1896年(明治29年)
熊本県の第五高等学校講師となる。
中根鏡子と結婚。
教授となる。
-1900年(明治33年)
イギリスに留学。
本を買うために食費を削った為か、翌年頃から精神衰弱になる。
-1903年(明治36年)
イギリス留学から帰国。
第一高等学校講師になり、東京帝国大学文科大学講師を兼任。
-1907年(明治40年)
『野分』を『ホトトギス』に発表。
一切の教職を辞し、朝日新聞社に入社。職業作家としての道を...
これは引きずった精神衰弱による体調不良を慮ったためか。
-1916年(大正5年)
胃潰瘍により死去。
>''『吾輩は猫である』''
『ホトトギス』で発表された。
-内容
中学の英語教師&ruby(ちんのくしゃみ){珍野苦沙弥};の家に飼...
主人や家族、あるいはそこに集まる高等遊民たちの言動を観察...
人間の愚劣さや滑稽さ、醜悪さを痛烈に批判し、嘲笑する。
>''『それから』''
最高傑作と呼ばれることもある作品
内容は『三四郎』っぽさがある。
社会制度に縛られて自由な恋愛が出来ないことを訴える。
//代助が破滅する終わり方を迎える。
代助は近代的な人間であったが、親などから見れば、何をする...
-内容
定職に就かず、毎月1回、本家にもらいに行く金で裕福な生活を...
友人平岡常次郎の妻である三千代と共に生きる決意をするまで...
#endregion
***第十講目の内容 [#w58acbf1]
#region(女性と文学)
''女性と文学''
>''平塚らいてう''
女子大(当時は専門学校扱い)を出た後、婦人参政権など、女性...
栃木県塩原で好きでもない男と心中未遂事件を起こす(塩原事...
>''『青鞜』''
青鞜社が発行した女性による婦人月刊誌。
平塚らいてう、伊藤野枝が参加。
青鞜メンバーの神近市子が野枝と大杉を巡って大杉栄刺傷事件...
#endregion
***第十一講目の内容 [#s927315c]
|~白樺派|道徳的|
|~耽美派|反道徳的|
#region(反自然主義:白樺派)
''反自然主義:白樺派''
反自然主義ならば私小説であるという訳ではない。
白樺派の小説は私小説に分類しない方が良い。
>''白樺派''
1910年(明治43年)創刊の文学同人誌『白樺』を中心にして起...
共有していたと考えられる作家たちのこと。
自然主義に対抗するものと考えられる。人道主義的な作風。
>''志賀直哉''
心境小説を書く。
代表作は『暗夜行路』『和解』『城の崎にて』『小僧の神様』
>''有島武郎''
白樺派の一人。大正天皇の御学友。
親の教育方針でインターナショナルスクールに入れられる。
札幌農学校卒業後、父からニセコに農園を貰うが、留学に行っ...
#br
農場を小作人に解放(無償譲渡、小作人による共同経営への移行...
社会主義的な活動ではないかと国から睨まれた。
#br
婦人公論の記者の人妻と恋愛関係になったが為に、旦那から別...
//文壇へ衝撃が走った
#br
代表作は『カインの末裔』(小作人が題材。カインはアダムとイ...
>''[[カインの末裔>https://www.aozora.gr.jp/cards/000025/f...
一部分だけだが、小作人の厳しい人生が描かれる。
#br
北海道の松川農場にやってきた粗暴で無知な農夫である主人公...
問題を度々起こし、周囲からの助けも得られず、小作料を払え...
#br
旧約聖書の「カイン」は、嫉妬から弟アベルを殺害し、神によ...
この小説における仁右衛門もまた、野蛮で追放された存在とし...
>''武者小路実篤''
代表作は三角関係を描いた『友情』。志賀直哉との関係が元に...
「新しき村」を創設(実篤は途中で抜けた)。
#endregion
#region(反自然主義:耽美派)
''反自然主義:耽美派''
>''耽美派''
道徳や功利性を捨て、美の享受と表現に最高の価値を置く思潮...
浪漫主義や感覚的官能美を追求 →理想的状況に溺れる。
//>''永井荷風''
//谷崎潤一郎に影響を与える。
>''谷崎潤一郎''
発表した『刺青』を翌年永井荷風に絶賛され華々しくデビュー...
初期は耽美主義の一派とされ、過剰なほどの女性愛やマゾヒズ...
女性を上にする小説をよく書く。
#br
細君譲渡事件を起こした。
>''刺青''
谷崎潤一郎が思い描く江戸時代が舞台
#br
美しい肌に美しい力作の墨を入れたいという願いを持つ刺青師...
店に着た女が理想的な肌を持っていたので、眠り薬で眠らせて...
女は怒るどころか、それを絶賛した。
>''痴人の愛''
まだ世の中を何も知らない年頃の娘を手元に引き取って、妻と...
いい時期におたがいが好きあっていたら夫婦になるという夢を...
引き取った娘ナオミの肉体的な魅力に抵抗が出来なくなり、遂...
#endregion
***第十二講目の内容 [#zeeb9a1b]
#region(芥川龍之介)
''芥川龍之介''
芸術至上主義派とも呼ばれる。
幼い頃に母と別れた寂しさが文学に繋がったか。
>''略歴''
-1892年(明治25年)
東京市京橋区(現在の東京都中央区明石町)に生まれる。
辰年・辰の月・辰の日・辰の刻に生まれたことから「龍之介」...
生後まもなく母が精神を病んだため、母の実家である芥川家に...
芥川家は代々徳川家の御奥坊主を勤めた家で、礼儀に厳しい反...
-1910年〜1913年(明治43年〜大正2年)
東京府立第三中学校を卒業し、第一高等学校一部乙(文科)へ入...
その後、東京帝国大学英吉利文学科に進む。
-1915年〜1916年(大正4年〜大正5年)
第4次『新思潮』に発表した『鼻』が漱石に大絶賛され、一躍文...
-1918年〜1920年(大正7年〜大正9年)
海軍機関学校の英語教官として働く。私生活では塚本文子と結...
その後、教職を辞めて大阪毎日新聞社に入社した。
-1921年〜1927年(大正10年〜昭和2年)
新聞社の視察で支那へ渡航するが、現地で結核や神経衰弱を患...
-1927年(昭和2年)
義兄の西川豊の家が火災に遭う。放火の疑いを掛けられた西川...
その後始末に奔走し、衰弱が進む。
7月24日未明、田端の自宅で睡眠薬を大量に飲んで自殺した。
#br
『鼻』も『芋粥』も願いが叶ったことで、悪い結果になった。
『或る阿呆の一生』は芥川の遺書的小説
#endregion
#region(萩原朔太郎)
''萩原朔太郎''
金持ちの医者の長男。
医者業を継ぐのを期待されていたが、落第などで高等学校以上...
詩が心の支えであった。
#br
近代抒情詩(口語自由詩)を完成した。
上京後、家庭が崩壊する。
>''悲しい月夜''
ぬすつと犬めが、
くさつた波止場の月に吠えてゐる。
たましひが耳をすますと、
陰氣くさい聲をして、
黄いろい娘たちが合唱してゐる、
合唱してゐる。
波止場のくらい石垣で。
#br
いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
靑白いふしあはせの犬よ。
ぬすつと犬 ⋯野良犬。帰るところがない。
くさつた波止場 ⋯波止場としての機能を果たせない。船は来ず...
月に吠えてゐる ⋯何処かへ行きたがっている?
なぜおれはこれなんだ ⋯己への劣等感
#br
>''地面の底の病気の顔''
地面の底に顔があらはれ、
さみしい病人の顔があらはれ。
#br
地面の底のくらやみに、
うらうら草の莖が萌えそめ、
鼠の巣が萌えそめ、
巣にこんがらかつてゐる、
かずしれぬ髪の毛がふるえ出し、
冬至のころの、
さびしい病氣の地面から、
ほそい靑竹の根が生えそめ、
生えそめ、
それがじつにあはれふかくみえ、
けぶれるごとくに視え、
じつに、じつに、あはれふかげに視え。
地面の底のくらやみに、
さみしい病人の顔があらはれ。
>''死''
みつめる&ruby(つち){土地};の底から
奇妙きてれつの手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる、
諸君、
こいつはいつたい、
なんといふ鵞鳥だい。
みつめる土地の底から、
馬鹿づらをして、
手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる。
『地面の底の病気の顔』『死』→ちゃんとした姿で地面から出ら...
#br
>''猫''
まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの家根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうな&ruby(、、、、){みかづき};がかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病気です』
猫が『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』と鳴くのは生殖行為(...
家の外にいる生殖できる存在(生物として正しい姿)と家の中に...
#endregion
#region(私小説)
''私小説''
私小説が日本の小説のあるべき姿と見做されることが多い。な...
>''德田秋聲''
石川県金沢市生まれ。
硯友社総帥の尾崎紅葉の門下であったが、現実社会に目を向け...
他のどの作家よりも自然主義的と言われる。
妻が脳溢血で急死すると、時折出入りしていた作家志望の山田...
順子は文壇的野望で接近し、秋聲を虜にした。
しかし順子は多情で、男から男へ渡り歩き、その都度、秋聲は...
>''宇野浩二''
宇野浩二は生まれつき内気で、女性的性格であった。
その為か、ヒステリックな女を好む。
女性との関係を元にした『苦の世界』『軍港行進曲』『思ひ川...
妻と愛人との嫉妬の板挟みで苦しみ入院。
幸いにも快癒して『枯木のある風景』を書き、文壇に復帰。
//葛西吉藏
//廣津和郞
#endregion
#region(探偵小説)
''探偵小説''
大衆小説として扱われる。
>''江戸川乱歩''
江戸川乱歩なしに日本の探偵小説は語れない。
犯行の中に人情を描く。
小説には、乱歩の様々な職業に就いた経験が活かされている。
#endregion
***第十三講目の内容 [#de0441b9]
#region(プロレタリア文学)
''プロレタリア文学''
一時期は、プロレタリア文学に非ずんば文学に非ずというぐら...
また、プロレタリア文学は女流作家の活躍を促した。
#br
社会を「労働者階級<市民階級<資本家階級」と捉え、労働者の...
→資本家の打倒を主張。闘争的。
#br
当初、文学は取り締まりの対象ではなかったが、のちに対象に...
小林多喜二の死などによりプロレタリア文学は衰退していった。
//#br
//プロレタリア文学は今まで文学を担ってきた非労働者階級への
//労働者こそ尊重されなくてはならない。
>''小林多喜二''
小説家。商業学校時代から創作を始め、卒業後は北海道拓殖銀...
志賀直哉の影響下プロレタリア文学へ進み、昭和2(1927)年労農...
翌年、三・一五事件を題材にした『一九二八年三月十五日』を...
次いで4(1929)年には『蟹工船』を発表し、左翼文学の代表とな...
以降、日本プロレタリア作家同盟役員、日本共産党員として活...
逮捕された当日に裁判なしで殺されたのである。
心臓麻痺という扱いであった。
医者も警察を恐れてしっかり確認しなかったが、明らかな拷問...
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6232より引用(一部加筆)
>''一九二八年三月十五日''
多喜二にとって事実上の文壇デビュー作。
1928年3月15日、日本共産党の党員が大量検挙された三・一五事...
雑誌『戦旗』の1928年11月号と12月号に掲載された。
多喜二はこの小説によって、官憲による弾圧事件の告発を試み...
#br
世界各国に翻訳されて、日本のプロレタリア文学に小林多喜二...
>''蟹工船''
文芸誌『戦旗』で1929年(昭和4年)に発表された小林多喜二の...
発行禁止になったが、同志が隠れて売り捌き、数万冊を流通さ...
いくつかの言語に翻訳されて出版されている。
#endregion
#region(新感覚派)
''新感覚派''
プロレタリア文学の衰退後、理知的な深みを評価され登場した。
//都市生活と機械文明
西欧の前衛芸術を背景とする。
>''横光利一''
大正12(1923)年菊池寛創刊の『文芸春秋』に参加する。同年『...
13年、川端康成らと『文芸時代』を創刊し、新感覚派の文学運...
14年、プロレタリア文学を仮想敵とした評論『感覚活動』を書...
最初の長編『上海』(1928-31)以降、心理主義の手法を採り入れ...
昭和10(1935)年「純文学にして通俗小説」を提唱した『純粋小...
11年から欧州に半年間滞在し、その体験をもとに未完の大作『...
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6087から引用(句読点...
>''機械''
あるネームプレート製作所で働く「私」の心理を通して、
そこで起った作業員同士の疑心暗鬼と諍いから重大な結末に至...
#br
主人公は他人の言うままに行動し、状況に巻き込まれていく。
読者は主人公の振る舞いを愚かに思いつつ、自分や都市住民の...
>''新心理主義''
「意識の流れ」や「飛躍・奇妙なテンポ」が特徴。
ある状況・関係性の中で歯車(&ruby(メカニズム){機械};)の...
主体性・個性の揺らぎ、相対的・不定性としての人間を描く。(...
>''川端康成''
大正13(1924)年東京帝大卒業後、横光利一らと『文芸時代』を...
初期の代表作『伊豆の踊子』(1926)やモダニズムの『浅草紅団...
作風の転換を図り、新心理主義の『水晶幻想』(1931)、虚無的...
近代叙情文学の代表作『雪国』(1935-47)に到達する。
戦後にも『千羽鶴』(1949-1951)、『山の音』(1949-1954)、『...
昭和23(1948)年日本ペンクラブ会長に就任、36(1961)年文化勲...
47(1972)年ガス自殺し、世間に大きな衝撃を与えた。
三島由紀夫の師匠。
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6086より引用(一部加筆)
>''心中''
あらすじ
#hr
彼女(妻)を嫌って2年前に逃げた夫から手紙が来た。
遠い土地からのその手紙には「子供にゴム毬をつかせるな。そ...
彼女は娘からゴム毬を取り上げた。違う差出局の消印で、再び...
今度は「子供を靴で学校を通わせるな。音が聞えて来るのだ。...
彼女は音の出ないフェルト草履[注釈 2]を娘に与えるが、娘は...
#br
それから1か月後、また夫から第三の手紙が来るが、彼女はその...
「子供に瀬戸物の茶碗で飯を食わせるな。その音が聞えて来る...
という命令に従い、彼女は3歳の幼児に食べさせるように自分の...
3歳児だった娘の隣に夫がいて3人楽しく暮していた頃を彼女が...
彼女はすぐさまそれを奪い取って庭石に投げた。「夫の心臓が...
#br
すると突然彼女は眉毛を逆立て、自分の茶碗も石に投げつける。
自分の茶碗の音は夫の心臓が破れる音ではないのか? と思った...
さらに、壁に全身をぶつけ拳で叩いたり、襖を槍のように破り...
娘が泣きながら「かあさん、かあさん、かあさん」と駆け寄っ...
「おお、この音を聞け」。
#br
その音に呼応する木魂のように、新たな遠い地からの夫の手紙...
そこには「お前達は一切の音を立てるな。戸障子の明け閉めも...
彼女はその手紙を読んで「お前達、お前達、お前達よ」と呟き...
#br
それから、母と娘は一切の音を立てなくなった。そして不思議...
>''雪国''
美しい雪国とそこの人々を描く。
日本的情緒と評価されるがモダニズムも含まれる。
#endregion
***第十四講目の内容 [#u1cf9b19]
#region(新興芸術派)
''新興芸術派''
大正末期から昭和初頭にかけて新感覚派の跡を受け継いで、
反マルクス主義(反プロレタリア文学)の立場から次第に台頭...
>''小林秀雄''
昭和初期、批評も文学作品たり得ると証明した。
>''堀辰雄''
私小説的となっていた日本の小説の流れの中に、
意識的にフィクションによる「作りもの」としてのロマン(西...
芥川龍之介に師事したが、芥川が死んでしまったので独学でフ...
著作に『風立ちぬ』がある。
『風立ちぬ』に登場する節子のモデルは堀の婚約者であった矢...
また、堀自身も結核で死ぬことになった。
>''梶井基次郎''
//兵庫県伊丹市で療養生活を送る。
明治34年(1901)大阪市西区土佐堀で生まれる。三高在学中か...
東大英文科在学中の大正14年(1925)、中谷孝雄・外村茂らと...
昭和元年(1926)、少年時代からの肺結核療養の為、伊豆湯ヶ...
同地にいた川端康成を知る。作品集『伊豆の踊子』の校正も手...
その後、『冬の日』(肺を病む者の自意識を書いた作品)、『...
その後、両親のいる大阪で療養生活 に入り、兄のいる伊丹市で...
昭和6年(1931)作品集『檸檬』を刊行。翌昭和7年(1932)31...
ようやく周りから評価を受け始めるものの、その数ヶ月後には...
『Kの昇天』は美しいイメージと死を伴っている。
#br
https://www.artm.pref.hyogo.jp/bungaku/jousetsu/authors/a...
>''Kの昇天''
副題付きでは『Kの昇天――或はKの溺死』となる。
-[[あらすじ>https://ja.wikipedia.org/wiki/K%E3%81%AE%E6%9...
N海岸で転地療養していた「私」は、ある満月の夜に砂浜でK君...
1か月ほどの期間、お互いの旅館を訪ねたり一緒に散歩したりと...
やがて「私」の方は健康を取戻し一足先にその地を去ったが、...
#br
「私」はK君の知人から、N海岸でK君が溺死したという報せを受...
手紙の主の「あなた」はK君の死が過失なのか自殺かが判らず、...
「私」は面識のない「あなた」へ、K君の死の謎について思い当...
#br
療養地のN海岸に来てから最初の満月の夜、病気のせいで眠れず...
松樹の影を踏みながら誰もいない砂浜に歩み出て、漁船の艫に...
煙草を吹かしながら1人で月光の海を眺めていた。
ふと砂浜に気配を感じた「私」は、3、40歩離れたところで奇妙...
#br
その人影は「私」に背を向けた格好だったが、何か落し物を探...
砂浜を前に進んだり、立ち止まったり後退したりしながら下を...
「私」はその人が気づくようにシューベルトの「海辺にて」と...
#br
「私」は、その人がマッチを持っていないのだろうと考え、思...
その人も自分の影を踏んでいることが判り、探し物をしていな...
「私」が声をかけると彼はきまり悪そうに微笑していたが、そ...
#br
月光で象られた自分の影をじっと凝視していると、徐々に生物...
その影が一尺か二尺ほど(約30-60センチ)の短いのがよく、揺...
そしてその不思議な瞬間には影の自分が人格を持ち始め、此方...
#br
その阿片のような感覚を知ると現実の世界が身に合わなくなる...
しかしながら月に行こうとしても、ジュール・ラフォルグの詩...
その夜の出会いをきっかけに、「私」とK君は親しくなった。
#br
月が欠け始めると、K君は海岸に出ることはなかった。
影ほど不思議なものはないと言うK君は、影について熱心に考察...
朝の海辺にも立って日の出に出帆する船の実体が逆光線で影絵...
やがて健康を回復した「私」はその地を去ることになったが、K...
#br
しかしK君と過ごした日々を振り返った「私」には、K君が自殺...
K君の死の原因が何かは誰にもわからないが、「私」はK君の溺...
影がK君を奪ったと直感した。K君が溺死した夜、ちょうど月齢1...
#br
満月が南中する時刻の前後に海に入っていったと思われるK君の...
砂浜の影に表出された自分自身を見たK君の魂は月へと昇ってゆ...
人格を持った影に導かれて無意識に海に歩み入り、高波によっ...
#br
もしもその瞬間、K君の魂がイカロスのように「墜落」して身体...
干潮の夜11時56分の激浪に形骸の身を委ねたまま、K君の魂は月...
>''井伏鱒二''
明治31年(1898)広島県生れ。本名、満寿二。
中学時代は画家を志したが、長兄のすすめで志望を文学に変え...
昭和4年(1929)『山椒魚』等で文壇に登場。昭和13年(1938)...
昭和25年(1950)『本日休診』他により読売文学賞を、昭和41...
昭和41年(1966)、文化勲章受章。
#br
https://www.artm.pref.hyogo.jp/bungaku/jousetsu/authors/a...
>''山椒魚''
井伏の代表的な短編作品。
成長しすぎて自分の棲家である岩屋から出られなくなってしま...
自分の世界に引き籠もってしまった人物を表している。
#br
悲嘆にくれるあまり「悪党」となった山椒魚は、ある日、岩屋...
蛙は安全な窪みのなかに逃げ込んで虚勢を張り、2匹の生物は激...
二匹のどちらも外に出られず、互いに反目しあったまま1年が過...
蛙は岩屋内の杉苔が花粉を散らす光景を見て思わず深い嘆息を...
しかし蛙は空腹で動けず、もう死ぬばかりになっていた。
お前は今何を考えているようなのだろうか、と聞く山椒魚に対...
→許し
#endregion
#region(詩人)
''詩人''
>''中島敦''
親戚に漢学者が多く、幼い頃から漢学の知識が豊富で、
支那古典をモデルとした『山月記』(昭17)や『李陵』(昭18)等...
>''中原中也''
酒乱。
代々開業医である名家の長男として生まれ、跡取りとして医者...
小学校時代は学業成績もよく神童とも呼ばれたが、8歳の時、弟...
小林秀雄と三角関係みたいな状態になった。
#br
中也の詩は喪失感や裏側の悲しみを歌う。
>''立原道造''
昭和初期に活躍し、24歳8か月で急逝した詩人。
『優しき歌 II』「夢見たものは……」は届かない夢を歌っている。
#endregion
#region(無頼派)
''無頼派''
//>''無頼派''
戦後、既存の価値観に背く文学を描き、人気を集める。
太宰治、坂口安吾、織田作之助が中心になった。
>''坂口安吾''
第二次世界大戦前から戦後にかけて活躍した。
代表作は『堕落論』『桜の森の満開の下』
>''堕落論''
欲望に生きること、欲望を求めることを唱える。
戦前は天皇陛下を戴く倫理的秩序があったが、戦後は立派な兵...
倫理的に高かったためにみんな死んだ。戦後は生きる時代であ...
//>''桜の森の満開の下''
>''太宰治''
本名津島修治。1930(昭和5)年、東京帝国大学仏文科に入学。
1935年「逆行」が第1回芥川賞候補となり翌年『晩年』を刊行...
芥川賞の落選や同棲していた女性との心中未遂などにより精神...
1938年、山梨県御坂峠(みさかとうげ)の天下茶屋で執筆を再...
8ヶ月間の甲府での新婚生活の間「富嶽百景」「女生徒」などを...
9月に東京の三鷹に転居した後もしばしば甲府を訪れ、戦中は甲...
戦後三鷹に戻って「斜陽」「人間失格」など戦後文学を代表す...
19日の39歳の誕生日に遺体が発見された。1953年10月、御坂峠...
#br
https://digital-archive.pref.yamanashi.jp/literary/823よ...
>''斜陽''
太宰治の作品。
何かに頼らない生き方を考え、古い価値観に縛られない女を描...
#endregion
***第十五講目の内容 [#ue6d9650]
&color(Red){''対面授業なし''(最終課題のための時間)};
>''小説を読む課題(最終課題)''
以下の作品の中から1作品を読み、授業で指摘した、作家本人...
特色は、テーマ、表現、登場人物像、ストーリー、作品の発す...
また、作品の終わり方(結末)についてどのように主義にかな...
#br
そして、結末部以外で最も印象に残った部分を「 」で引用し、...
引用は全部で30字以上50字以下、「 」で括り明示すること。
章に分かれている小説の場合、引用文の章も記すこと。
全文引用しなくても、「〇〇~〇〇」という、「~」を使った...
|~提出方法|LMSのテキスト情報の入力|
|~字数|200字以上|
|~提出期限|7月31日(金)23時|
-作品
ネットの「青空文庫」で読める。「青空文庫」以外の書籍で読...
--樋口一葉「[[十三夜>https://www.aozora.gr.jp/cards/00006...
--泉鏡花「[[小春の狐>https://www.aozora.gr.jp/cards/00005...
--夏目漱石「[[二百十日>https://www.aozora.gr.jp/cards/000...
--森鴎外「[[堺事件>https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/...
--田村俊子「[[木乃伊の口紅>https://www.aozora.gr.jp/cards...
--有島武郎「[[生れ出づる悩み>https://www.aozora.gr.jp/car...
--島崎藤村「[[嵐>https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/fi...
--谷崎潤一郎「[[幇間>https://www.aozora.gr.jp/cards/00138...
}}
*コメント [#comment]
#pcomment(,reply,20,)
終了行:
#include(日本文学史・日本文学講義項目,notitle)
#contents
|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|520|c
|BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):''分類''|''国文学科選択必修A...
|区分|[[国文学科]]科目|
|履修形態|一般(人数過多の場合は抽選)|
|履修条件|二年生以上|
|単位数|2|
|講師|[[久米依子]]|
|学位等|学士(文学)|
*概要 [#Gaiyou]
|>|コース|区分|h
|[[教職課程>教職コース/教職課程]]|国語科教員|選択必修|
|~|書道科教員|選択|
|>|[[日本語教育課程>日本語教育コース/日本語教育課程]]|選択|
明治・大正期の文学の展開について、代表的作家作品や文学思...
また、昭和初期までの文学史の流れを確認する。
#br
教科書なし。プリントを配る。
複数の課題と最終レポートが60%、授業内で示す課題の提出が40%
#br
この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP2...
|>|欠席の扱い|h
|[[教育実習]]|必要書類を提出すると、欠席がなかったことに...
|法定伝染病|~|
|入院(長期間)|考慮|
|就職活動|~|
|法定伝染病以外の病気|欠席の連絡は不要(欠席扱い)|
*講師の印象 [#Inshou]
*令和八年度(2026年度) [#h81d5434]
#style(class=submenuheader){{
**前期 [#x8576bd6]
}}
#style(class=submenu){{
|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|520|c
|BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):授業形態|対面授業|
|日程/教室|月曜日 三限目/3206教室(三号館二階六番教室)|
>''最終課題(追加)''
以下の1~4にすべて答える。(引用字数の上限はなし。)
+
プリントの「[[たけくらべ>https://www.aozora.gr.jp/cards/0...
近代小説としてどのような特色のある描き方がされているか。
プリントに載せた2つの小説の本文を2つとも、20字以上引用し...
その場面がどういう場面であるかの説明もしながら、授業内容...
+
日本的な自然主義文学と漱石・鴎外(後期)の文学との大きな...
プリント掲載の漱石・鴎外(後期作品)のそれぞれの作品の一...
+
日本の「私小説」はどのような社会状況によって生まれたのか、
また大正期の代表的「私小説」作家たちは、どのような事態を...
授業で紹介した(プリントに掲載した)「大正期私小説の系譜...
プリントで示した具体的な行動を説明しながら回答せよ。
+
朔太郎の詩「死」は何をどのように表現していると考えられる...
#region(ヒント)
''ヒント''
+
前近代において色恋という概念はあったものの、恋愛という概...
しかし、美登利とお力は恋愛感情を持った人物である。(近代的)
そして、売春婦である。(下層階級や賤職と見做される)故に不...
+
日本的な自然主義文学は社会問題よりも私的問題を中心に描く...
夏目漱石の文明批評性について言及すると良し。
また、森鴎外の『最後の一句』と大逆事件との関係にも言及す...
+
明治維新によって前近代的陋習が撤廃された。しかし、まだ家...
これらからの解放を私小説は目指した。
プリントに書かれたものにのみ言及すること。
|プリントで紹介された作家|プリントで逸話と一緒に紹介され...
|徳田秋聲|「黴」「假装人物」|
|宇野浩二|「苦の世界」「軍港行進曲」「思ひ川」「枯れ木の...
|葛西善藏|なし|
//『子をつれて』『哀しき父』
|廣津和郎|なし|
//『明るみへ』
+
萩原朔太郎は医者の家系に生まれ、医者になることを期待され...
その苦悩に言及すること。
#endregion
***第一講目の内容 [#fdc92c1c]
''★前近代から近代へ''
#br
前近代の特徴⋯身分制,移動の制限(上流階級も下層階級も土地...
日本では上からの改革で解消。
しかし、因習が残る。(例:家父長制→親の許しがなければ結婚...
***第二講目の内容 [#n08a0053]
#region(近代以前の文学)
''★近代以前の文学''
#br
>''滝沢馬琴の&ruby(よみほん){読本};『南総里見八犬伝』''
https://www.fumikura.net/text/hakkenden.html
※伏姫という名前(人+犬)がその運命を暗示している。
-儒教思想の勧善懲悪
→仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌
-非現実的で荒唐無稽
→呪われた犬とか、八つの宝玉とか
→死に際に長々しい台詞を言い切る。
-二人称的語り(誰かに言い聞かせているような形)
→本は一人では読まず、周りの人に読み聞かせ、みんなで楽しむ...
-思いを全て言う。
→例えば、謀を巡らせた悪者が何故か最後にネタバラシをする。
→近代文学における「内面」がない。日本の文学に「内面」が現...
#endregion
#region(啓蒙期の文学)
''★啓蒙期(幕末から明治初期)の文学''
#br
>''戯作''
具体的には、「うがち」「茶化し」「見立て」といった方法で...
文章とは芸的に洗練されていた。
&ruby(かながきろぶん){仮名垣魯文};の『西洋道中膝栗毛』や...
『西洋道中膝栗毛』⋯西洋について面白おかしく紹介する本。
『安愚楽鍋』⋯当時流行した牛鍋屋とそこの客について面白おか...
>''続き物''
新聞の発達に伴い、連作の読み物が現れた。
社会的事件を戯作の手法で書いたものが多く、続き物と呼ばれ...
>''翻訳小説''
江戸以来の「戯作」に対して「小説」という文学を教えた。
&ruby(にわ){丹羽};&ruby(じゅんいちろう){純一郎};が翻訳し...
>''政治小説''
政治意識が高い人々が書いた。
自由民権運動の一環としての性格を持つ為、民族の独立や民主...
政治小説は、それまでの娯楽性が多分に含まれた小説と一線を...
例:『佳人之奇遇』
(主人公は米国が独立を達成したことや女性が政治について考え...
#endregion
***第三講目の内容 [#hf9eb7d0]
''★新体詩''
>''新体詩''
明治後期に口語自由詩が現れる以前の文語定型詩。
多く七五調で、明治15年(1882)に外山正一らの「新体詩抄」...
やがて近代詩の確立とともに単に「詩」と呼ばれるようになっ...
↑長い和歌という感覚だった?
森鴎外が詩はもっと美しいものだとして反対⇨『於母影』
#br
''★小説''
>''坪内逍遥『小説神髄』''
明治一八~一九年(一八八五‐八六)刊。小説の改良をめざし、...
勧善懲悪主義など小説の功利的な見方を排し、人間の内面を描...
世態、人情、風俗などを写実的に表現することを主張。近代に...
→人情の描写は小説の大事な役目
>''[[二葉亭四迷『浮雲』>https://www.aozora.gr.jp/cards/00...
明治20~22年(1887~1889)発表。
明治中期の功利主義や官僚制の中で挫折ざせつしていく青年の...
近代写実小説の先駆とされる。
→大いに手本とされた。
//#hr
//#br
//#region(森鴎外)
//''森鴎外''
//https://moriogai-kinenkan.jp/modules/contents/index.php...
//森鴎外記念館
//本名森林太郎。1862(文久2)年、代々津和野藩の典医を務める...
//10歳のとき父と共に上京し、ドイツ語を学び東京大学医学部...
//大学では医学を学び、卒業後陸軍軍医となりました。1884(明...
//帰国後は軍医としての仕事のかたわら、小説「舞姫」「雁」...
//医学・文学の評論や小説・戯曲等の翻訳、ヨーロッパ文学の...
//1907 (明治40)年には陸軍軍医総監・陸軍省医務局長に就任、...
//陸軍を退職した翌年からは、帝室博物館総長兼図書頭の職に...
//千駄木団子坂上にあった「観潮楼」には家族とともに30年間...
//#endregion
***第四講目の内容 [#u148168a]
#region(舞姫)
''舞姫''
>''『舞姫』に描かれているもの''
社会法則に縛られる若者
自由な気持ちに蓋⇨社会問題を描く。
愛情の挫折
主人公は幸せになれない。(近代文学に多い。)
>''浪漫主義''
ロマン(理想)を追求する文学の潮流
『舞姫』にも見られる。
>''浪漫主義の始まり''
啓蒙誌『女学雑誌』⇨『文學界』
女学とは明治女学校(キリスト教系の学校)のこと。
『文學界』は浪漫主義運動の中核になった。
>''北村透谷''
自由民権運動から文学へ転向し、浪漫主義の立場に立って硯友...
//当時、Loveの翻訳語として「恋愛」がやっと定着しかけ、
『厭世詩家と女性』で恋愛こそが人生の秘密を解く鍵であると...
#endregion
#region(擬古典主義文学と硯友社)
''擬古典主義文学と硯友社''
>''擬古典主義''
欧化の熱が冷め、国粋主義的風潮が現れた。
日本の古典を再評価する傾向が見られ、西鶴・近松の発見に繋...
>''尾崎紅葉''
帝国大学国文科中退。1885年(明治18年)、山田美妙らと硯友...
『二人比丘尼色懺悔』で認められ、『伽羅枕』『多情多恨』な...
特に『金色夜叉』は人気過ぎて連載を終わらせられなかった。(...
>''『金色夜叉』''
金の力よりも愛情を肯定した未完の大作
#hr
(あらすじ)(出典:フリー百科事典『ウィキペディア』)
高等中学校の学生の間貫一と寄寓先の娘お宮は許婚どうし。皆...
宮は、かるた会で銀行頭取の息子である富山唯継に見染められ...
#br
貫一は悲憤して、静岡県の熱海海岸で
「一生を通して、一月十七日は僕の涙で必ず月を曇らして見せ...
と言葉を投げて宮と別れ、学業を廃して、行方をくらます。貫...
強欲非道な高利貸である鰐淵の手代となり、残酷な商売に従事...
宮は、富山と結婚し、金に目がくらむ一方で、胸の飢えは満た...
#br
4年後、2人は相見て、宮は、貫一の恨みを解くためにこの境遇...
貫一は、鰐淵が火事で死んだので仕事を受け継ぎ、宮の悔悟の...
しかし、親友の荒尾譲介から、宮の心情を伝えられて貫一も心...
暁の悪夢のなかで、悔悟の自殺をした宮に、赦すという言葉を...
#br
心はますます苦しくなるが、用事で塩原へ出向き、温泉宿の隣...
その女は富山唯継の餌食になろうとしたものであり、貫一は宮...
>''泉鏡花''
金沢の生まれ。尾崎紅葉に師事した。
『夜行巡査』『外科室』で評価を得、『高野聖』で人気作家に...
江戸文芸の影響を深く受けた怪奇趣味と特有のロマンティシズ...
耽美派の源流。
#endregion
***第五講目の内容 [#yc946789]
>''『文學界』''
キリスト教系浪漫主義
恋愛を重視する考えは、日本にはなかった。(色恋という概念は...
>''浪漫主義の流れ''
森鴎外:ドイツで学ぶ。後に歴史小説や反自然主義小説へ
泉鏡花:幻想的な作品を書く。恐らく独自で浪漫主義のような...
北村透谷:『文學界』の人。
樋口一葉:女流作家
#region(樋口一葉)
''樋口一葉''
>''樋口一葉の経歴''
公立本郷小学校に入学するが、幼少のためにほどなく退学し、...
引っ越しのため、私立青海学校に転校する。
高等科第四級を首席で卒業するも、上級に進まずに退学した。
母が女性に学業は不要だと考えていたからだという。⇨学歴がな...
父の計らいで中島歌子の歌塾「萩の舎」に入門。
#br
兄と父が死に女家長となる。学歴がないのも影響し、生活苦に...
#br
「萩の舎」同門の姉弟子である田辺花圃が小説を出版し、多額...
『東京朝日新聞』専属作家の半井桃水を訪ね、師事することに...
しかし、二人の仲を噂する醜聞が「萩の舎」で広まり、中島歌...
#br
生活苦打開のため1893年(明治26年)7月、吉原遊郭近くの下谷...
後に商売が苦しくなり、店を引き払った。
1895年(明治28年)から大きく評価され始めるが、翌年死去。
>''『たけくらべ』''
1895年(明治28年)1月から翌1896年(明治29年)1月まで『文...
>''『にごりえ』''
銘酒屋の私娼お力が、落ちぶれて妻子とも別れた源七と死ぬ(無...
「にごりえ」とは、濁った川のこと
#endregion
#region(詩歌)
''詩歌''
>''正岡子規''
結核を患っており、喀血して口の中が血で染まった己を、嘴の...
写生俳句を唱え、俳句の革新に努めた。
>''月並俳句''
近世末期から明治24,25年頃までは、俳壇で月並俳句が流行って...
月並俳句は芭蕉崇拝に傾くだけで、言葉の遊戯に終わっていた。
正岡子規の写生俳句は近代のリアリズムに呼応。
#endregion
***第六講目の内容 [#de1556e9]
#region(月並俳句とその革新)
''月並俳句とその革新''
鶏頭の十四五本もありぬべし
いくたびも雪の深さを尋ねけり(正岡子規)
生活や思いなどを詠む。(写実・写生)
#br
正岡子規は俳句の改革を行った後、短歌(当時は和歌と呼ばれて...
俳句と同じく写実を主張し、当時の和歌を詰まらないものと批判
また、万葉集を推奨した。(万葉集は実景を詠む歌が含まれてい...
⇨『歌よみに与ふる書』
写実派短歌の始まり
#br
やがて賛同する人々が集まる。
正岡子規は根岸短歌会を結成
短歌雑誌『アララギ』(根岸短歌会の機関誌『&ruby(あしび){馬...
#br
>''石川啄木(『明星』派)''
生没:1886年(明治19年)〜1912年(明治45年)
『明星』に寄稿する浪漫主義詩人として頭角を現し、満19歳で...
1910年に刊行した初の歌集『一握の砂』は生活に即した新しい...
#endregion
#region(浪漫主義から自然主義へ)
''浪漫主義から自然主義へ''
>''島崎藤村''
生没:1872年(明治5年)〜1943年
『文学界』に参界し、ロマン主義に際した詩人として『若菜集...
さらに、主な活動事項を小説に転じたのち、『破戒』や『春』...
作品は他に、日本自然主義文学の到達点とされる『家』、姪と...
父である島崎正樹をモデルとした歴史小説の大作『夜明け前』...
>''島崎藤村の生涯(概要)''
神奈川県の横須賀市で庄屋を務める島崎家に四男として生まれ...
父の教育方針で、末っ子だったが教育を受けられた。
小学校卒業後、進学予備校で学び、明治学院本科(明治学院大...
明治学院ではキリスト教の洗礼を受けた。
#br
卒業後、『女学雑誌』に訳文を寄稿するようになり、二十歳の...
しかし、教え子を愛したが為に辞職する。
→女学校に通うお嬢様には許嫁が大抵いる。
1894年に女学校へ復職したが、透谷が自殺。翌年には再び辞職。
#br
1896年9月8日、東北学院の教師になる。
第一詩集『若菜集』を執筆、これを発表し、「晩藤時代」と称...
やがて小説へ転身し、『破戒』を執筆した。
夢想しても、届かない。⇨自然主義
#br
>''与謝野晶子(概要)''
生没:1878年(明治11年)〜1942年(昭和17年)
雑誌『明星』に短歌を発表しロマン主義文学の中心的人物とな...
著作には『みだれ髪』や『君死にたまふことなかれ』がある。
>''『みだれ髪』''
与謝野鉄幹との激しい恋愛の過程で生み出された歌集。
恋愛は「はしたない」「親への反抗」とされた見方に逆らう内...
#br
与謝野鉄幹との激しい恋愛⋯最終的に鉄幹の妻は身を退いて離婚...
#endregion
***第七講目の内容 [#acbd7a33]
#region(自然主義文学)
''自然主義文学''
>''自然科学主義''
自然科学のように、冷静に客観的に、人間や社会を見る考え。
フランスが発祥。
#br
⇨リアリズム(妄想やフィクションを排除)の徹底
やがて人間や社会を批判的に見るようになった。
浪漫主義と対立
自然主義的な『破戒』(島崎藤村)は文壇に大きな衝撃を与えた...
それより前に『忘れえぬ人々』(国木田独歩)は誕生した。
日本では独自の文学として生成していったようである。
>''国木田独歩''
浪漫主義文学の人
『忘れえぬ人々』は図らずとも自然主義文学の先駆けとなった。
『牛肉と馬鈴薯』から作風は次第に自然主義に移っていった。
>''『忘れえぬ人々』''
ただ見かけた黙々と働く人々に主人公は共感を抱く。
⇨プロレタリア文学に繋がる社会問題意識
//社会の中の底辺への共感や共に生きているという感覚と孤独...
>''『破戒』''
島崎藤村が1906(明治39)年に自費出版
自費出版で金に困るようになり、子供が病気になっても治療し...
#br
(あらすじ)
明治後期、信州小諸城下の被差別部落に生まれた主人公・瀬川...
その戒めを頑なに守り成人し、小学校教員となった丑松であっ...
丑松は、猪子にならば自らの出生を打ち明けたいと思い、口ま...
やがて学校で丑松が被差別部落出身であるとの噂が流れ、更に...
その衝撃の激しさによってか、同僚などの猜疑によってか、丑...
そして丑松はアメリカのテキサスでの事業を持ちかけられ、ひ...
>''田山花袋『蒲団』''
島崎藤村の影響を受けて書かれた。
作者の実話を元にした作品→作家自身の告白ではないか?
/////ここから日本の小説は不思議な
#br
(あらすじ:[[フリー百科事典『ウィキペディア』>https://ja....
34歳くらいで、妻と3人の子供のある作家の竹中時雄のもとに、
横山芳子という女学生が弟子入りを志願してくる。
始めは気の進まなかった時雄であったが、
芳子と手紙をやりとりするうちにその将来性を見込み、師弟関...
時雄と芳子の関係ははたから見ると仲のよい男女であったが、...
時雄は監視するために芳子を自らの家の2階に住まわせることに...
だが芳子と秀夫の仲は時雄の想像以上に進んでいて、怒った時...
時雄は芳子の居間であった2階の部屋に上がり、机の引出しをあ...
夜着の襟のビロードの際立って汚れているのに顔を押附けて、...
性欲と悲哀と絶望とにたちまち胸をおそわれ…芳子が常に用いて...
冷たい汚れたビロードの襟に顔を埋めて泣く。
⇨情けなさや性を露悪的なまでに描き出した内容が大きな反響を...
『破戒』などでは書かれなかった人間の中の嫌なところを余さ...
これを真似る作家(島崎藤村など)が現れた。
#endregion
***第八講目の内容 [#ub56db6e]
『蒲団』 ⇨劣情を描く。これを機に、自然主義文学についての...
#region(反自然主義文学)
''反自然主義文学''
>''島崎藤村『春』''
自伝的作品(作者の実体験が反映されているように見える。赤...
親孝行(重要視されている道徳)よりも自分の人生を選んだ。
以降、日本の自然主義は社会問題よりも私的問題を中心に描く...
本来は社会問題を描くことが第一だった。
-理由
--社会問題をリアルに描くというのは大変
--個人の内面の方が書きやすい。
--社会問題を書くことへの問題視(内務省による制限:伏せ字...
#br
また、フィクションが入っているにも関わらず、作者の実体験...
その結果、日本の小説は作者の実体験として読まれることが多...
⇨私小説へ(まだ私小説ではないが、いずれ私小説と呼ばれる。)
//教科書によっては、その読み方しか載せていないことも。
|浪漫主義|自然主義|h
|理想が実現しない苦しみ。|無理想・無解決(淡々と終わる。)|
//>''森鴎外の復帰''
//明治四十年代から小説を再び書き始める。
//森鴎外は内面を描く自然主義文学を苦々しく思っており、ま...
///陸軍軍医総監になった。
>''明治四十年代''
明治天皇崩御への危機感と大正天皇が病弱なので不逞の輩が騒...
森鴎外が小説を再び書き始めた。
>''大逆事件''
天皇暗殺計画を立てたとして、十四人に死刑判決が下った事件
実際に暗殺計画はあったものの、妄想的であった。
また、逮捕(そして処刑)された人の中には、宿を貸した程度の...
森鴎外は弁護人と知り合いだったので、逐一情報を仕入れられ...
>''『かのように』(森鴎外)''
義務や道徳は実際にはないが、危険が生じるので、あるかのよ...
理想もノンフィクションもない。浪漫主義でも自然主義でもな...
⇨反自然主義文学
森鴎外は浪漫主義から反自然主義文学へ、更に歴史小説へ行っ...
>''『最後の一句』(森鴎外)''
「お上に間違いはない」→大逆事件への皮肉?
#endregion
***第九講目の内容 [#m76e3eca]
#region(夏目漱石)
''夏目漱石''
夏目漱石の小説は社会批判の更に奥にある、文明批評性を持つ。
>''夏目漱石の経歴''
-1867年(慶応3年)
江戸牛込馬場下横町(現・東京都新宿区喜久井町)に父の夏目...
生後間もなく四谷の古道具屋に里子に出された。しかし、姉が...
-1868年(明治元年)
塩原昌之助の養子となり、塩原姓を名乗る。
-1874年(明治7年)
養父の昌之助と養母のやすが不和になり、一時喜久井町の生家...
-1887年(明治20年)
長兄と次兄が共に肺病のため死去。建築から文学に志望変更。
-1888年(明治21年)
塩原家より復籍し、夏目姓に戻る。
第一高等中学校予科を卒業。英文学専攻を決意し本科一部に入...
-1890年(明治23年)
第一高等中学校本科を卒業。
帝国大学(後の東京帝国大学)文科大学英文科入学。文部省の...
-1892年(明治25年)
東京専門学校(現在の早稲田大学)講師となる。
-1893年(明治26年)
帝国大学卒業、大学院に入学。
高等師範学校(後の東京高等師範学校)の英語教師となる。(...
-1896年(明治29年)
熊本県の第五高等学校講師となる。
中根鏡子と結婚。
教授となる。
-1900年(明治33年)
イギリスに留学。
本を買うために食費を削った為か、翌年頃から精神衰弱になる。
-1903年(明治36年)
イギリス留学から帰国。
第一高等学校講師になり、東京帝国大学文科大学講師を兼任。
-1907年(明治40年)
『野分』を『ホトトギス』に発表。
一切の教職を辞し、朝日新聞社に入社。職業作家としての道を...
これは引きずった精神衰弱による体調不良を慮ったためか。
-1916年(大正5年)
胃潰瘍により死去。
>''『吾輩は猫である』''
『ホトトギス』で発表された。
-内容
中学の英語教師&ruby(ちんのくしゃみ){珍野苦沙弥};の家に飼...
主人や家族、あるいはそこに集まる高等遊民たちの言動を観察...
人間の愚劣さや滑稽さ、醜悪さを痛烈に批判し、嘲笑する。
>''『それから』''
最高傑作と呼ばれることもある作品
内容は『三四郎』っぽさがある。
社会制度に縛られて自由な恋愛が出来ないことを訴える。
//代助が破滅する終わり方を迎える。
代助は近代的な人間であったが、親などから見れば、何をする...
-内容
定職に就かず、毎月1回、本家にもらいに行く金で裕福な生活を...
友人平岡常次郎の妻である三千代と共に生きる決意をするまで...
#endregion
***第十講目の内容 [#w58acbf1]
#region(女性と文学)
''女性と文学''
>''平塚らいてう''
女子大(当時は専門学校扱い)を出た後、婦人参政権など、女性...
栃木県塩原で好きでもない男と心中未遂事件を起こす(塩原事...
>''『青鞜』''
青鞜社が発行した女性による婦人月刊誌。
平塚らいてう、伊藤野枝が参加。
青鞜メンバーの神近市子が野枝と大杉を巡って大杉栄刺傷事件...
#endregion
***第十一講目の内容 [#s927315c]
|~白樺派|道徳的|
|~耽美派|反道徳的|
#region(反自然主義:白樺派)
''反自然主義:白樺派''
反自然主義ならば私小説であるという訳ではない。
白樺派の小説は私小説に分類しない方が良い。
>''白樺派''
1910年(明治43年)創刊の文学同人誌『白樺』を中心にして起...
共有していたと考えられる作家たちのこと。
自然主義に対抗するものと考えられる。人道主義的な作風。
>''志賀直哉''
心境小説を書く。
代表作は『暗夜行路』『和解』『城の崎にて』『小僧の神様』
>''有島武郎''
白樺派の一人。大正天皇の御学友。
親の教育方針でインターナショナルスクールに入れられる。
札幌農学校卒業後、父からニセコに農園を貰うが、留学に行っ...
#br
農場を小作人に解放(無償譲渡、小作人による共同経営への移行...
社会主義的な活動ではないかと国から睨まれた。
#br
婦人公論の記者の人妻と恋愛関係になったが為に、旦那から別...
//文壇へ衝撃が走った
#br
代表作は『カインの末裔』(小作人が題材。カインはアダムとイ...
>''[[カインの末裔>https://www.aozora.gr.jp/cards/000025/f...
一部分だけだが、小作人の厳しい人生が描かれる。
#br
北海道の松川農場にやってきた粗暴で無知な農夫である主人公...
問題を度々起こし、周囲からの助けも得られず、小作料を払え...
#br
旧約聖書の「カイン」は、嫉妬から弟アベルを殺害し、神によ...
この小説における仁右衛門もまた、野蛮で追放された存在とし...
>''武者小路実篤''
代表作は三角関係を描いた『友情』。志賀直哉との関係が元に...
「新しき村」を創設(実篤は途中で抜けた)。
#endregion
#region(反自然主義:耽美派)
''反自然主義:耽美派''
>''耽美派''
道徳や功利性を捨て、美の享受と表現に最高の価値を置く思潮...
浪漫主義や感覚的官能美を追求 →理想的状況に溺れる。
//>''永井荷風''
//谷崎潤一郎に影響を与える。
>''谷崎潤一郎''
発表した『刺青』を翌年永井荷風に絶賛され華々しくデビュー...
初期は耽美主義の一派とされ、過剰なほどの女性愛やマゾヒズ...
女性を上にする小説をよく書く。
#br
細君譲渡事件を起こした。
>''刺青''
谷崎潤一郎が思い描く江戸時代が舞台
#br
美しい肌に美しい力作の墨を入れたいという願いを持つ刺青師...
店に着た女が理想的な肌を持っていたので、眠り薬で眠らせて...
女は怒るどころか、それを絶賛した。
>''痴人の愛''
まだ世の中を何も知らない年頃の娘を手元に引き取って、妻と...
いい時期におたがいが好きあっていたら夫婦になるという夢を...
引き取った娘ナオミの肉体的な魅力に抵抗が出来なくなり、遂...
#endregion
***第十二講目の内容 [#zeeb9a1b]
#region(芥川龍之介)
''芥川龍之介''
芸術至上主義派とも呼ばれる。
幼い頃に母と別れた寂しさが文学に繋がったか。
>''略歴''
-1892年(明治25年)
東京市京橋区(現在の東京都中央区明石町)に生まれる。
辰年・辰の月・辰の日・辰の刻に生まれたことから「龍之介」...
生後まもなく母が精神を病んだため、母の実家である芥川家に...
芥川家は代々徳川家の御奥坊主を勤めた家で、礼儀に厳しい反...
-1910年〜1913年(明治43年〜大正2年)
東京府立第三中学校を卒業し、第一高等学校一部乙(文科)へ入...
その後、東京帝国大学英吉利文学科に進む。
-1915年〜1916年(大正4年〜大正5年)
第4次『新思潮』に発表した『鼻』が漱石に大絶賛され、一躍文...
-1918年〜1920年(大正7年〜大正9年)
海軍機関学校の英語教官として働く。私生活では塚本文子と結...
その後、教職を辞めて大阪毎日新聞社に入社した。
-1921年〜1927年(大正10年〜昭和2年)
新聞社の視察で支那へ渡航するが、現地で結核や神経衰弱を患...
-1927年(昭和2年)
義兄の西川豊の家が火災に遭う。放火の疑いを掛けられた西川...
その後始末に奔走し、衰弱が進む。
7月24日未明、田端の自宅で睡眠薬を大量に飲んで自殺した。
#br
『鼻』も『芋粥』も願いが叶ったことで、悪い結果になった。
『或る阿呆の一生』は芥川の遺書的小説
#endregion
#region(萩原朔太郎)
''萩原朔太郎''
金持ちの医者の長男。
医者業を継ぐのを期待されていたが、落第などで高等学校以上...
詩が心の支えであった。
#br
近代抒情詩(口語自由詩)を完成した。
上京後、家庭が崩壊する。
>''悲しい月夜''
ぬすつと犬めが、
くさつた波止場の月に吠えてゐる。
たましひが耳をすますと、
陰氣くさい聲をして、
黄いろい娘たちが合唱してゐる、
合唱してゐる。
波止場のくらい石垣で。
#br
いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
靑白いふしあはせの犬よ。
ぬすつと犬 ⋯野良犬。帰るところがない。
くさつた波止場 ⋯波止場としての機能を果たせない。船は来ず...
月に吠えてゐる ⋯何処かへ行きたがっている?
なぜおれはこれなんだ ⋯己への劣等感
#br
>''地面の底の病気の顔''
地面の底に顔があらはれ、
さみしい病人の顔があらはれ。
#br
地面の底のくらやみに、
うらうら草の莖が萌えそめ、
鼠の巣が萌えそめ、
巣にこんがらかつてゐる、
かずしれぬ髪の毛がふるえ出し、
冬至のころの、
さびしい病氣の地面から、
ほそい靑竹の根が生えそめ、
生えそめ、
それがじつにあはれふかくみえ、
けぶれるごとくに視え、
じつに、じつに、あはれふかげに視え。
地面の底のくらやみに、
さみしい病人の顔があらはれ。
>''死''
みつめる&ruby(つち){土地};の底から
奇妙きてれつの手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる、
諸君、
こいつはいつたい、
なんといふ鵞鳥だい。
みつめる土地の底から、
馬鹿づらをして、
手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる。
『地面の底の病気の顔』『死』→ちゃんとした姿で地面から出ら...
#br
>''猫''
まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの家根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうな&ruby(、、、、){みかづき};がかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病気です』
猫が『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』と鳴くのは生殖行為(...
家の外にいる生殖できる存在(生物として正しい姿)と家の中に...
#endregion
#region(私小説)
''私小説''
私小説が日本の小説のあるべき姿と見做されることが多い。な...
>''德田秋聲''
石川県金沢市生まれ。
硯友社総帥の尾崎紅葉の門下であったが、現実社会に目を向け...
他のどの作家よりも自然主義的と言われる。
妻が脳溢血で急死すると、時折出入りしていた作家志望の山田...
順子は文壇的野望で接近し、秋聲を虜にした。
しかし順子は多情で、男から男へ渡り歩き、その都度、秋聲は...
>''宇野浩二''
宇野浩二は生まれつき内気で、女性的性格であった。
その為か、ヒステリックな女を好む。
女性との関係を元にした『苦の世界』『軍港行進曲』『思ひ川...
妻と愛人との嫉妬の板挟みで苦しみ入院。
幸いにも快癒して『枯木のある風景』を書き、文壇に復帰。
//葛西吉藏
//廣津和郞
#endregion
#region(探偵小説)
''探偵小説''
大衆小説として扱われる。
>''江戸川乱歩''
江戸川乱歩なしに日本の探偵小説は語れない。
犯行の中に人情を描く。
小説には、乱歩の様々な職業に就いた経験が活かされている。
#endregion
***第十三講目の内容 [#de0441b9]
#region(プロレタリア文学)
''プロレタリア文学''
一時期は、プロレタリア文学に非ずんば文学に非ずというぐら...
また、プロレタリア文学は女流作家の活躍を促した。
#br
社会を「労働者階級<市民階級<資本家階級」と捉え、労働者の...
→資本家の打倒を主張。闘争的。
#br
当初、文学は取り締まりの対象ではなかったが、のちに対象に...
小林多喜二の死などによりプロレタリア文学は衰退していった。
//#br
//プロレタリア文学は今まで文学を担ってきた非労働者階級への
//労働者こそ尊重されなくてはならない。
>''小林多喜二''
小説家。商業学校時代から創作を始め、卒業後は北海道拓殖銀...
志賀直哉の影響下プロレタリア文学へ進み、昭和2(1927)年労農...
翌年、三・一五事件を題材にした『一九二八年三月十五日』を...
次いで4(1929)年には『蟹工船』を発表し、左翼文学の代表とな...
以降、日本プロレタリア作家同盟役員、日本共産党員として活...
逮捕された当日に裁判なしで殺されたのである。
心臓麻痺という扱いであった。
医者も警察を恐れてしっかり確認しなかったが、明らかな拷問...
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6232より引用(一部加筆)
>''一九二八年三月十五日''
多喜二にとって事実上の文壇デビュー作。
1928年3月15日、日本共産党の党員が大量検挙された三・一五事...
雑誌『戦旗』の1928年11月号と12月号に掲載された。
多喜二はこの小説によって、官憲による弾圧事件の告発を試み...
#br
世界各国に翻訳されて、日本のプロレタリア文学に小林多喜二...
>''蟹工船''
文芸誌『戦旗』で1929年(昭和4年)に発表された小林多喜二の...
発行禁止になったが、同志が隠れて売り捌き、数万冊を流通さ...
いくつかの言語に翻訳されて出版されている。
#endregion
#region(新感覚派)
''新感覚派''
プロレタリア文学の衰退後、理知的な深みを評価され登場した。
//都市生活と機械文明
西欧の前衛芸術を背景とする。
>''横光利一''
大正12(1923)年菊池寛創刊の『文芸春秋』に参加する。同年『...
13年、川端康成らと『文芸時代』を創刊し、新感覚派の文学運...
14年、プロレタリア文学を仮想敵とした評論『感覚活動』を書...
最初の長編『上海』(1928-31)以降、心理主義の手法を採り入れ...
昭和10(1935)年「純文学にして通俗小説」を提唱した『純粋小...
11年から欧州に半年間滞在し、その体験をもとに未完の大作『...
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6087から引用(句読点...
>''機械''
あるネームプレート製作所で働く「私」の心理を通して、
そこで起った作業員同士の疑心暗鬼と諍いから重大な結末に至...
#br
主人公は他人の言うままに行動し、状況に巻き込まれていく。
読者は主人公の振る舞いを愚かに思いつつ、自分や都市住民の...
>''新心理主義''
「意識の流れ」や「飛躍・奇妙なテンポ」が特徴。
ある状況・関係性の中で歯車(&ruby(メカニズム){機械};)の...
主体性・個性の揺らぎ、相対的・不定性としての人間を描く。(...
>''川端康成''
大正13(1924)年東京帝大卒業後、横光利一らと『文芸時代』を...
初期の代表作『伊豆の踊子』(1926)やモダニズムの『浅草紅団...
作風の転換を図り、新心理主義の『水晶幻想』(1931)、虚無的...
近代叙情文学の代表作『雪国』(1935-47)に到達する。
戦後にも『千羽鶴』(1949-1951)、『山の音』(1949-1954)、『...
昭和23(1948)年日本ペンクラブ会長に就任、36(1961)年文化勲...
47(1972)年ガス自殺し、世間に大きな衝撃を与えた。
三島由紀夫の師匠。
#br
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/6086より引用(一部加筆)
>''心中''
あらすじ
#hr
彼女(妻)を嫌って2年前に逃げた夫から手紙が来た。
遠い土地からのその手紙には「子供にゴム毬をつかせるな。そ...
彼女は娘からゴム毬を取り上げた。違う差出局の消印で、再び...
今度は「子供を靴で学校を通わせるな。音が聞えて来るのだ。...
彼女は音の出ないフェルト草履[注釈 2]を娘に与えるが、娘は...
#br
それから1か月後、また夫から第三の手紙が来るが、彼女はその...
「子供に瀬戸物の茶碗で飯を食わせるな。その音が聞えて来る...
という命令に従い、彼女は3歳の幼児に食べさせるように自分の...
3歳児だった娘の隣に夫がいて3人楽しく暮していた頃を彼女が...
彼女はすぐさまそれを奪い取って庭石に投げた。「夫の心臓が...
#br
すると突然彼女は眉毛を逆立て、自分の茶碗も石に投げつける。
自分の茶碗の音は夫の心臓が破れる音ではないのか? と思った...
さらに、壁に全身をぶつけ拳で叩いたり、襖を槍のように破り...
娘が泣きながら「かあさん、かあさん、かあさん」と駆け寄っ...
「おお、この音を聞け」。
#br
その音に呼応する木魂のように、新たな遠い地からの夫の手紙...
そこには「お前達は一切の音を立てるな。戸障子の明け閉めも...
彼女はその手紙を読んで「お前達、お前達、お前達よ」と呟き...
#br
それから、母と娘は一切の音を立てなくなった。そして不思議...
>''雪国''
美しい雪国とそこの人々を描く。
日本的情緒と評価されるがモダニズムも含まれる。
#endregion
***第十四講目の内容 [#u1cf9b19]
#region(新興芸術派)
''新興芸術派''
大正末期から昭和初頭にかけて新感覚派の跡を受け継いで、
反マルクス主義(反プロレタリア文学)の立場から次第に台頭...
>''小林秀雄''
昭和初期、批評も文学作品たり得ると証明した。
>''堀辰雄''
私小説的となっていた日本の小説の流れの中に、
意識的にフィクションによる「作りもの」としてのロマン(西...
芥川龍之介に師事したが、芥川が死んでしまったので独学でフ...
著作に『風立ちぬ』がある。
『風立ちぬ』に登場する節子のモデルは堀の婚約者であった矢...
また、堀自身も結核で死ぬことになった。
>''梶井基次郎''
//兵庫県伊丹市で療養生活を送る。
明治34年(1901)大阪市西区土佐堀で生まれる。三高在学中か...
東大英文科在学中の大正14年(1925)、中谷孝雄・外村茂らと...
昭和元年(1926)、少年時代からの肺結核療養の為、伊豆湯ヶ...
同地にいた川端康成を知る。作品集『伊豆の踊子』の校正も手...
その後、『冬の日』(肺を病む者の自意識を書いた作品)、『...
その後、両親のいる大阪で療養生活 に入り、兄のいる伊丹市で...
昭和6年(1931)作品集『檸檬』を刊行。翌昭和7年(1932)31...
ようやく周りから評価を受け始めるものの、その数ヶ月後には...
『Kの昇天』は美しいイメージと死を伴っている。
#br
https://www.artm.pref.hyogo.jp/bungaku/jousetsu/authors/a...
>''Kの昇天''
副題付きでは『Kの昇天――或はKの溺死』となる。
-[[あらすじ>https://ja.wikipedia.org/wiki/K%E3%81%AE%E6%9...
N海岸で転地療養していた「私」は、ある満月の夜に砂浜でK君...
1か月ほどの期間、お互いの旅館を訪ねたり一緒に散歩したりと...
やがて「私」の方は健康を取戻し一足先にその地を去ったが、...
#br
「私」はK君の知人から、N海岸でK君が溺死したという報せを受...
手紙の主の「あなた」はK君の死が過失なのか自殺かが判らず、...
「私」は面識のない「あなた」へ、K君の死の謎について思い当...
#br
療養地のN海岸に来てから最初の満月の夜、病気のせいで眠れず...
松樹の影を踏みながら誰もいない砂浜に歩み出て、漁船の艫に...
煙草を吹かしながら1人で月光の海を眺めていた。
ふと砂浜に気配を感じた「私」は、3、40歩離れたところで奇妙...
#br
その人影は「私」に背を向けた格好だったが、何か落し物を探...
砂浜を前に進んだり、立ち止まったり後退したりしながら下を...
「私」はその人が気づくようにシューベルトの「海辺にて」と...
#br
「私」は、その人がマッチを持っていないのだろうと考え、思...
その人も自分の影を踏んでいることが判り、探し物をしていな...
「私」が声をかけると彼はきまり悪そうに微笑していたが、そ...
#br
月光で象られた自分の影をじっと凝視していると、徐々に生物...
その影が一尺か二尺ほど(約30-60センチ)の短いのがよく、揺...
そしてその不思議な瞬間には影の自分が人格を持ち始め、此方...
#br
その阿片のような感覚を知ると現実の世界が身に合わなくなる...
しかしながら月に行こうとしても、ジュール・ラフォルグの詩...
その夜の出会いをきっかけに、「私」とK君は親しくなった。
#br
月が欠け始めると、K君は海岸に出ることはなかった。
影ほど不思議なものはないと言うK君は、影について熱心に考察...
朝の海辺にも立って日の出に出帆する船の実体が逆光線で影絵...
やがて健康を回復した「私」はその地を去ることになったが、K...
#br
しかしK君と過ごした日々を振り返った「私」には、K君が自殺...
K君の死の原因が何かは誰にもわからないが、「私」はK君の溺...
影がK君を奪ったと直感した。K君が溺死した夜、ちょうど月齢1...
#br
満月が南中する時刻の前後に海に入っていったと思われるK君の...
砂浜の影に表出された自分自身を見たK君の魂は月へと昇ってゆ...
人格を持った影に導かれて無意識に海に歩み入り、高波によっ...
#br
もしもその瞬間、K君の魂がイカロスのように「墜落」して身体...
干潮の夜11時56分の激浪に形骸の身を委ねたまま、K君の魂は月...
>''井伏鱒二''
明治31年(1898)広島県生れ。本名、満寿二。
中学時代は画家を志したが、長兄のすすめで志望を文学に変え...
昭和4年(1929)『山椒魚』等で文壇に登場。昭和13年(1938)...
昭和25年(1950)『本日休診』他により読売文学賞を、昭和41...
昭和41年(1966)、文化勲章受章。
#br
https://www.artm.pref.hyogo.jp/bungaku/jousetsu/authors/a...
>''山椒魚''
井伏の代表的な短編作品。
成長しすぎて自分の棲家である岩屋から出られなくなってしま...
自分の世界に引き籠もってしまった人物を表している。
#br
悲嘆にくれるあまり「悪党」となった山椒魚は、ある日、岩屋...
蛙は安全な窪みのなかに逃げ込んで虚勢を張り、2匹の生物は激...
二匹のどちらも外に出られず、互いに反目しあったまま1年が過...
蛙は岩屋内の杉苔が花粉を散らす光景を見て思わず深い嘆息を...
しかし蛙は空腹で動けず、もう死ぬばかりになっていた。
お前は今何を考えているようなのだろうか、と聞く山椒魚に対...
→許し
#endregion
#region(詩人)
''詩人''
>''中島敦''
親戚に漢学者が多く、幼い頃から漢学の知識が豊富で、
支那古典をモデルとした『山月記』(昭17)や『李陵』(昭18)等...
>''中原中也''
酒乱。
代々開業医である名家の長男として生まれ、跡取りとして医者...
小学校時代は学業成績もよく神童とも呼ばれたが、8歳の時、弟...
小林秀雄と三角関係みたいな状態になった。
#br
中也の詩は喪失感や裏側の悲しみを歌う。
>''立原道造''
昭和初期に活躍し、24歳8か月で急逝した詩人。
『優しき歌 II』「夢見たものは……」は届かない夢を歌っている。
#endregion
#region(無頼派)
''無頼派''
//>''無頼派''
戦後、既存の価値観に背く文学を描き、人気を集める。
太宰治、坂口安吾、織田作之助が中心になった。
>''坂口安吾''
第二次世界大戦前から戦後にかけて活躍した。
代表作は『堕落論』『桜の森の満開の下』
>''堕落論''
欲望に生きること、欲望を求めることを唱える。
戦前は天皇陛下を戴く倫理的秩序があったが、戦後は立派な兵...
倫理的に高かったためにみんな死んだ。戦後は生きる時代であ...
//>''桜の森の満開の下''
>''太宰治''
本名津島修治。1930(昭和5)年、東京帝国大学仏文科に入学。
1935年「逆行」が第1回芥川賞候補となり翌年『晩年』を刊行...
芥川賞の落選や同棲していた女性との心中未遂などにより精神...
1938年、山梨県御坂峠(みさかとうげ)の天下茶屋で執筆を再...
8ヶ月間の甲府での新婚生活の間「富嶽百景」「女生徒」などを...
9月に東京の三鷹に転居した後もしばしば甲府を訪れ、戦中は甲...
戦後三鷹に戻って「斜陽」「人間失格」など戦後文学を代表す...
19日の39歳の誕生日に遺体が発見された。1953年10月、御坂峠...
#br
https://digital-archive.pref.yamanashi.jp/literary/823よ...
>''斜陽''
太宰治の作品。
何かに頼らない生き方を考え、古い価値観に縛られない女を描...
#endregion
***第十五講目の内容 [#ue6d9650]
&color(Red){''対面授業なし''(最終課題のための時間)};
>''小説を読む課題(最終課題)''
以下の作品の中から1作品を読み、授業で指摘した、作家本人...
特色は、テーマ、表現、登場人物像、ストーリー、作品の発す...
また、作品の終わり方(結末)についてどのように主義にかな...
#br
そして、結末部以外で最も印象に残った部分を「 」で引用し、...
引用は全部で30字以上50字以下、「 」で括り明示すること。
章に分かれている小説の場合、引用文の章も記すこと。
全文引用しなくても、「〇〇~〇〇」という、「~」を使った...
|~提出方法|LMSのテキスト情報の入力|
|~字数|200字以上|
|~提出期限|7月31日(金)23時|
-作品
ネットの「青空文庫」で読める。「青空文庫」以外の書籍で読...
--樋口一葉「[[十三夜>https://www.aozora.gr.jp/cards/00006...
--泉鏡花「[[小春の狐>https://www.aozora.gr.jp/cards/00005...
--夏目漱石「[[二百十日>https://www.aozora.gr.jp/cards/000...
--森鴎外「[[堺事件>https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/...
--田村俊子「[[木乃伊の口紅>https://www.aozora.gr.jp/cards...
--有島武郎「[[生れ出づる悩み>https://www.aozora.gr.jp/car...
--島崎藤村「[[嵐>https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/fi...
--谷崎潤一郎「[[幇間>https://www.aozora.gr.jp/cards/00138...
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